1/8(曇り)
うれしいような不安なレストデイ。ラウンドハウスのウォーカーはリラックスしているのか、ゆっくり目の起床。大鹿村の朝は、沢の声と鳥の声と心地良い冷たい空気。薄く雲がかかり、朝日は見れなかったけれど、とても元気の出る朝だ。にぎやかで温かい朝食をいただき、なんと10時から温泉に入れることになった。休日だ〜!
スウットのみの参加者はその用意に残ってくれ、私達ウォーカーは100円引きで温泉へ。小さいながらも景色の素晴らしい露天風呂だった。巣から落ちてしまったムササビを飼っていたという、笑顔の素敵なおかみさんと話をして、親に久しぶりに電話をした。ウォークでもらった様々な想いを、言葉にできないもどかしさを感じる。
お世話になっているカズさんのお宅に戻ると、昼食が待っていた。サポートをして下さる人達が、忙しく動き回り、元気な声が飛び交う。団体行動の嫌いな私が、ウォークでの毎日の生活を苦だと感じないのは、このまわりの人達がつくって下さる、家族のような温かい雰囲気のおかげだと思う。あぁ、ありがたいなぁ。
昼食後はそれぞれ明日のスウェット・ロッジの準備に取りかかった。薪割り、枝集め、石組み、タバコタイズ(祈りを込めた煙草の葉を、小さな布でテルテル坊主のように糸を使ってくるんで、幾つもつなぎ合わせたもの)づくり、などなど。スウェッ
トに参加する人が次々と集まる中、初めてのことばかりで、要領が悪いながらも色々と勉強させてもらった。スウェットの準備が進むにつれ、スウェットへの不安と期待が高まる。私は何を得ることができるのだろうか。それとも何かにぶつかってしまうのだろうか。
美しい星を見、焚き火を囲っての夕食をいただく。私達と共にビッグマウンテンへの祈りを歩んでいきたいと願う人々から援助していただいた、有機農法で無農薬の野菜などで料理してもらった、毎回のメチャメチャ美味しい食事を感謝します。
夜のラウンドハウスでの時間は、ウォーカー達のそれぞれの自由な時。今夜は猫のシッポが登場。私はタバコタイズをしばっているタコ糸がからまりまくって、ほどくのに苦戦。明日は6時からスウェット。寝かせてくれ〜っ。
[文責/矢向由季]
今日は休養とスウェット・セレモニーの準備。
ウォーカーは、南山地区の、スウェット・ロッジそばのラウンド・ハウスと私(カズ)の家、アキの家、ルミの家に分宿。スウェットに来た人の一部は、やや離れた青木さんとゲタ&ヒロミの家に分宿している。
私の家の庭先にはドラム缶でたき火がたかれ、ティピも建てられている。食事の炊き出しは、すべて家の中のストーブと庭先でおこない、たき火を囲んだり、ティピの中での食事となった。ラウンド・ハウスやスウェット・ロッジの場所には車は入れない。
今年の冬は異常に暖かい。例年なら、今ごろ必ず降る雪もない。冬暖かいと夏は低温になるという。雪が少ないと渇水の心配もある。田んぼの代掻きの水が不足しないか。夏の低温で冷害にならないか心配だ。
けれども、いつものようにマイナス10℃を下回れば、庭先での食事はむずかしく、ラウンド・ハウスの宿泊も厳しいものになっただろう。そのラウンド・ハウスの軒下には、ウォーク到着前に大鹿衆によって暖房用の薪が積まれている。スウェット用の薪も大量
に運びこまれている。カズ宅のほうで必要な薪は、高山以来のキッチン・クルーのマサさんが、チェンソーをふるって玉
切りし、男女を問わず若手のウォーカーがどんどん割っていく。もともとこれらの薪は村有林の払い下げを受けて大鹿のボランティアが山からかつぎ下ろしたり、スウェットのまわりを間伐したり、建設省の河
川工事現場からいただいたものだ。
大鹿のゲタさん、プレム、ビッグ・マウンテンへ行っているアツシ、ミツなど、スウェット・セレモニーの経験豊富な人たちを中心に、スウェット・ロッジのまわりはたちまち掃き清められ、準備が整っていく。池迫がすべてのフラッグを新しいものに取り替える。それから、各自タバコ・タイを作って明日のスウェット・セレモニーに備える。
[文責:河本カズ]
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