1/6(木)曇りときどき雨
朝7時、昼神温泉を出発。ウォーカー23人。
今日は僕が先導するパイプを持つ。不思議なことに、パイプを持つと足が痛くてもすごく元気に歩ける。持ち方も、赤ちゃんを抱っこするように持つより、両手で真正面
に握って持つと、まるでパイプに動かされるように足が動いてしまう。パイプが宙を進んでいくような感じ。重力で落ちないよう手で支えているというか。自分の頭での考えを一切省き、パイプのみに感覚を開き、ただパイプに従う。自分の体の具合とはまったく別
に、速くなったり、ゆっくりしたりと、ペースが微妙に変わる。自分の意志とは別
に、勝手に動いている体がある。 パイプにこの体を使ってもらっている感じ。後で聞くと、とにかく足が速かったという。雨カッパを着ていたせいもあって、皆汗だくになってついていったという。僕自身も汗だく。これってどういうことなんだろう。パイプを持ったことで、気分が高揚し、ただ突っ走っただけなんだろうか? ウォーク最中は、余計なことは一切考えられず、ひたすらフリー・ビッグマウンテンの祈りの中にいたが、かなり頭が冷めていたし、どちらかといえば瞑想状態に近かった。自分勝手な精神的ハイとは違っていたと思うのだが…。
最初の休憩ポイントの阿智村で、お巡りさんからお菓子の差し入れをもらう。田舎の駐在所のお巡りさんって、とっても親切。川越さん、ごちそうさまでした。お昼前には飯田駅に着く(右写真)。久しぶりの街だ。ここで名古屋、京都からの参加者3名と合流する。お昼ご飯はバスで移動して、地元のオルタナティブ・ネットワークの拠点「しなの路」で鍋とフライをご馳走になる。オーナーの木下ひろしさんは、筋金入りのアクティビストでもある。
昨日の信州日報に続き、中日新聞の取材をハルが受ける。明日の朝刊に掲載とのこと。
雨具や食器、手袋などを忘れた人のために、途中で国道沿いの100円ショップとホームセンターに買い物に立ち寄る。ゾロゾロと100円ショップには行っていく光景は、なんだかオカシかった。
夕方、元善光寺で休憩。全国にある善光寺は皆、この元善光寺にあやかって名前をつけている由緒あるお寺。その昔、日本に仏教を取り入れるかどうかで蘇我氏と物部氏が対立した時、物部氏が捨てた仏像を拾い長野まで逃げ、祀ったのが始まりだという。ちょっとした観光気分。買い物や観光気分の楽しい休憩時間、ハードにサクリファイス(身を捧げる)するウォーク。このメリハリが小気味よい一日だった。
日没前、今日の終着点、天竜川に架かる明神橋に到着。富山からの参加者とも合流する。飛騨川、木曽川と歩き、いよいよ天竜川に到着したわけだ。この天竜川への痛めつけ様はハンパじゃないと、内田ボブさんは嘆く。
長野から静岡まで、上流から下流まで、この天竜川の恵みを得て生活している人達が連帯し、地域の枠を越え水系の枠で共に考え行動する機会を持ちたいと語る。まずは天竜川を、上流から下流まで歩けないかと語る。そしていずれはビオトープや近自然工法で、ズタズタにされた川を再生できないかと語る。そう、今年は龍年だ。天竜川を歩くというアイデア、とても素晴らしいと思う。
今晩は天竜川を望む高台にある常信禅院に宿泊させてもらう。明日は大鹿村という事もあって、大鹿から大勢、子供達やサポーターが駆けつけてくれ、いつになく夜中まで賑やかだった。夕飯には大鹿の猪の鍋が登場、これがまた旨かった。食後のお楽しみ? カズさんのレクチャー(右写真)には、ついにホワイトボードが登場。日に日に生徒が増えて、カズさんご満悦のよう。ご住職の谷川大門さんからは、寄付金もいただいた。どうもありがとうございました。
本日の歩行距離、約25km。
[文責:あきお]
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